それいけ!うめちゃん先生

小学校/先生/青年海外協力隊/現職教員でも無給/パラグアイ/教育

出稼ぎが当たり前の国

夏休み中。

任地は田舎すぎて特にすることはないけど、

毎日ぐらい考えさせられることに遭遇する。

 

学校の子が家にぶどう売りに来たり、

ママとの夕方散歩で生活水準の低い地域歩いたり、

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トウモロコシとマンディオカ畑

そして今日はパスポートの相談へ。(もちろんわたしのちゃう)

 

会話は全部グアラニー語やから理解できひんけど、

後からママが話してくれて、

「ルイシートがブラジルに行く」と。

 

わたしのホストファミリーは5人家族。

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左からルイシートパパファニー

パパママと娘2人と末っ子長男ルイシート

長女のラッケリータはアメリカで働いて1年半。

二女のファニーはアスンシオン(首都)でお仕事。

長男ルイシートはシウダーデルエステというブラジルと国境の町で

働きながら大学に通う学生。

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イーケーメーン〜!

ラッケリータも大学卒業後、シウダーデルエステ(パラグアイでは

アスンシオンの次に経済が発展した町やと思う)で働き出したが、

長時間の労働に対して少ない給料、より良い生活を求めて、渡米。

 

ルイシートも世界各国に行きたい、という夢を持って、

今そのチャンスが仕事として訪れた。

「夢を持って、行きたいという息子を

とめられるはずがない」というママはめっちゃ

悲しそうでこっちまで切なくなった。

 

誰もが海外に行ける機会を手にできるわけではない。

日本は比較的簡単に、バイトでお金貯めたら海外旅行ができて、

給料に不満をもって海外に出る、というよりは

海外で叶えたい何かのために海外に出る。

 

でも、ここパラグアイは圧倒的にお金を稼ぐために

海外に出て行く人が多い。

「出稼ぎ」がこんなに身近にあることが不思議すぎる。

行き先として圧倒的に多いのが、スペインとアメリ

あとアルゼンチンも聞く。

わたしの任地のキレイな家は大概、アメリカに

出稼ぎに行った人が建てた家で空き家。

 

そして頻繁にスペインで消息不明になったパラグアイ女性の

ニュースが流れる。何人か忘れてしまったけど、

2018年は20人ぐらいが行方不明になったと聞いた。

 

「今はもう娘、息子たちとすぐ会える環境で暮らしたい」

というママ。

 

いつも考える。

パラグアイに安定した収入を得られる仕事がもっとあれば。

田舎町の雇用が生み出されたら。

(子どもが憧れる仕事、選択肢が田舎にはなさすぎる)

家族が遠くに暮らすことなく、十分な給料が得られたら。

 

わたしたちボランティアの2年間の期限付き

途上国の生活とはわけが違う。

ずっとこの国、パラグアイに住んで行く人たち。

 

今より、より良い未来が訪れるように、

自分にできることをしていきたいなぁと改めて思う。

初めて出会う感情ばっかりで忙しいなー!

とりあえず早よ夏休み終わってく!れ!