気候変動と野焼きと人々の暮らし
日本では、あまりニュースになってなかったかもしれませんが、
最近、ブラジルのアマゾンで大規模な森林火災が起きていた。
その火災がパラグアイまで届いたのか、そうでないのか
理由は定かではないけど、パラグアイのチャコ地方も、
森林火災が起こっていた。
今年の天気はまさに、「気候変動」を感じるパラグアイ。
雨がよく降るはずの冬なのに、去年に比べて圧倒的に雨が少ない。
雨が降らなさすぎて大地は乾ききってる。
寒くなったと思ったら暑くなって、の繰り返し。
パラグアイ人たちも「気候がおかしい」と言っている。
雨が全然降らなかった8月は、至るところで
「野焼き」されているのを見た。夜、となり町から
自分の町に帰る途中にごうごうと燃える草原。
いつもバスで通る主要道路の道端が真っ黒こげ。
信じられないほど、燃やされていた。
そして町は煙で覆われていた。
ほんでわたしは思った。
「なんでこんなに燃やすんやー!!環境破壊やー!!
燃やすの禁止にせぇー!!」
でも、やっぱり燃やすのには理由がある。
わたしの住む町は酪農が盛んで、みんな牛の乳搾りから
収入を得ている人が多い。もちろん収入は低い。
冬は牛のえさ(草)があまりない
+牛は古い枯れた色のような草はあまり好まない
→えさ食べない、牛乳少ない
→収入を得られない
っていうのが冬の酪農家たちのサイクルらしい。
野焼きして、そこに雨が降ったら新しい緑の草が生えだすらしい。
牛はその新しい緑の草を好む。牛がえさを食べれば搾乳量が増える。
だからみんな燃やすんだと。
「野焼き」が環境に良くないこと、どれだけの人が
知っているのか定かではないけど、少ない収入を確保する
ための営みの一つが「野焼き」なんやと実感。
簡単に「燃やすの禁止にせぇーーー!!」という問題ではないんやと。
今週、ネットのニュースで学生たちが環境問題のデモを
している記事を読んで、何とも言えない違和感にかられて。
↑合わせて読んでほしい記事たち
政府や世界のお偉いさんに働きかけることは間違いなく
必要で、重要なこと。でも、一見、環境破壊と思われる行動の
裏には、みんなが知らんような背景やストーリーが、
そこの人たちの暮らしがあるんやなぁって思った。
(書きながら当たり前のこと言ってるって思った。笑)
そこを知って行動するのか、流行りのファッションを
身にまとうようにデモをするのか、全然違うと思った。
(決してデモに参加する人を批判したいわけではないです!)
環境保護の観点で、ただでさえ余裕のない生活をしている
人たちが、もっと苦しむことにならないように、
世界が良い方向に動けば良いなぁと感じている!
小さなことからでも実行していきたいなぁと思う。
(こういうふうに見たことを発信すること、
ビニール袋もらわない、とか)
日々、いろんなことが学べる田舎ライフも残り9ヶ月!